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女子柔道に初銀メダル=東京開催の世界選手権で=19歳のマイラ選手が健闘

ニッケイ新聞 2010年9月11日付け

 9日から東京の国立代々木競技場で開催中の柔道世界選手権東京大会の女子軽重量級(78キロ級)で、ポルト・アレグレ出身のマイラ・アギアル・ダ・シルヴァ選手(19)がブラジルに初の銀メダルをもたらした。マイラ選手には、2012年のロンドンオリンピックへの出場、活躍の期待もかかる。10日付伯各紙が報じた。
 これまでのブラジル女子選手の世界柔道でのメダルは、95年の軽量級でダニエリ・ザングランド選手、97、03年の軽重量級でエジナンシ・シルヴァ選手の銅メダルが最高。今回、初めての銀メダル獲得となった。
 マイラ選手は北京オリンピック銀メダリストのキューバのヤレニス・カスティーリョ選手に一本勝ち、「じっくりと相手の技の出し方を研究し、対策を練ってきた」という同オリンピック金メダリストの中国の楊秀麗選手との試合では、開始28秒で一本を奪った。
 準決勝戦でも、ドイツ人のハイデ・ヴォラート選手を相手にきれいな一本を取って勝ち進んだ。アメリカ人のカイラ・ハリソン選手(20)を相手に迎えた決勝戦は、延長戦に持ち込んだものの、惜しくも有効を取られて優勝を逃した。
 マイラ選手は北京オリンピックに女子柔道ではブラジル代表最年少の17歳で出場したが、予選で敗退。08年12月から膝のケガで1年間活動を休止した後、09年9月にフランスで開催された世界柔道ジュニアの部で銅メダルを獲得していた。
 大会翌日、日本から電話取材に応えたマイラ選手は、「ブラジルの女子柔道は発展してきた、それを示すことができた。メダルを持ち帰れるのが嬉しい」と感激し、「次にやるべきことは、試合ビデオを見返して自分の技を確認し、さらに改善していくこと」と意欲を見せた。
 マイラ選手がずっと目標にしてきたというエジナンシ選手も、「彼女の活躍は、ブラジルの女子柔道界にまた1つ功績をもたらしてくれた」と喜びのメッセージを送っている。
 柔道国際連盟(IJF)の階級別世界ランキングの発表によれば、マイラ選手は今大会でロンドンオリンピックへの出場資格が得られる300点以上を獲得し、13位にランクインした。