ニッケイ新聞 2010年9月14日付け
「奇跡を望むのならカサビ市長の家族に」との記事が12日付けエスタード紙などに報じられている。というのも、サンパウロ市のジルベルト・カサビ市長の曽祖父の兄弟、ナンタラ・カサビ氏が98年にローマ教皇庁から尊者に、04年に聖人の列に加えられていたことが分かったからだ。
ナンタラ氏は、カサビ市長の先祖の地レバノンで19世紀前半に生き、二人の盲人の視力を回復させたとか、死んだとされていた赤ん坊を蘇らせたことなどの奇跡を行ったとされ、マロニッタ教会からローマ教皇庁に申請が出されていた。
カサビ市長も「近い親族ではあるが、けっして身近な人ではない。でも彼が列聖されたことは家族にとって大きな誇り」とコメントしている。
マロニッタ教会は、ローマ教皇をトップに仰ぐ東方諸教会の一つで、レバノンに本部があるカトリック宗派。ブラジルには11教区があり、大半はノッサ・セニョラード・リバノを信奉する。当地最初の教会はリベルダーデ区タマンダレー街355番にあるもので、今もポ語とアラブ語でミサが行われている。