サンパウロ市で2青年行方不明=警官に囲まれた姿最後に
ニッケイ新聞 2010年9月16日付け
サンパウロ市南部で10日、弟をバス停まで送った青年とその友人が消息を絶った。バスに乗った弟がその直後、軍警に囲まれたのを見たのを最後に、車ごと消えた2人を案ずる家族は、ポスターなども配って消息を探していると14、15日付ブラジルメディアが報じている。
行方不明となっているのは、エメルソン・エイダさん(28)とエジソン・エジネイ・ダ・シウヴァさん(27)。最近就職したばかりの弟が遅刻しない様、姑の車でソコーロ地区にあるバス停まで送っていったのは10日夕方のことだ。
無免許のため普段は近所でしか運転しないエメルソンさんに誘われたエジソンさんも同乗の車は帰途に着いたが、バスに乗った弟は、軍警に車を止められ、両手を後ろに回した状態で軍警と話す兄達の姿を見ている。
職場に向かった弟は兄達が気がかりで義姉に電話したが、兄達は戻っておらず、その後も消息がつかめないまま。2人の身を案ずる家族の求めで警察が捜索を開始したのは13日の事だった。
エメルソンさん達が乗っていた車は登録更新が遅れており、軍警にとがめられたエメルソンさんの返答が、口答えととられて連行された可能性があるが、軍警側は調書も何もないという。
青年が軍警に囲まれ、暴行されたり、殺害されたりした事件は今年だけで複数件起きており、今回も同種の事件との懸念が広がっているが、15日未明、同じく市南部のパレリェイロスで、焼け爛れた車が発見され、傍には、エメルソンさん達が乗っていた車と同じ番号のナンバープレートが落ちていたという。
車体番号などが確認できないほど焼け爛れた車からは、2人の行方を掴む手がかりになりそうなものは何も見つかっておらず、市警と軍警の双方が捜索を続けている。