サンパウロ市現代アート展開幕=国内外から800点が集結=物議をかもす作品も登場か
ニッケイ新聞 2010年9月23日付け
今週末25日よりサンパウロ市イビラプエラ公園では、第29回ビエンナーレ現代アート展が一般公開される。昨年の3倍にあたる2900万レアルの予算をかけた今年は、国内外の芸術家159人による800作品が集結。道徳的に物議をかもしている話題の作品も出展予定のようだ。20、21日付伯字紙が紹介した。
3階分の広々としたスペースに絵画や彫刻、オブジェ、映像作品、写真と各分野で著名な芸術家の作品が並ぶほか、今回は名の知られていない若手芸術家の作品も多数集められた。初日午前の開会式後には、200人が参加してリジア・パペ氏の巨大な作品が発表されるほか、映画の上映やディベートなどのプログラムも用意される。
じっくり時間をかけて楽しみたいイベントだが、全てのブースを見て回るのは至難の業。フォーリャ紙で紹介された短時間で堪能するためのお勧めポイントには、ヌノ・ラモス氏の空間アートや中国人Ai Weiwei氏の彫刻、Steve McQueen氏の映像作品、フラヴィオ・デ・カルヴァーリョ氏の絵画などが挙げられた。
今年のブラジル選挙戦をテーマにしたアルゼンチン人ロベルト・ジャコビィ氏による大統領候補者らの写真パネルの展示が注目されるほか、日本からも過激な路上パフォーマンスで話題となった若手アート集団Chim←PomとHigh Red Centerが参加するようだ。
また、出展が騒がれるのは、サンパウロ州ブラジル弁護士会(OAB)から大きな批判を受けているペルナンブーコ出身のジル・ヴィセンテ氏のデッサン。「天敵」と題された9枚の作品では、同氏本人がルーラ大統領の首筋にナイフを突きつけている構図や、フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ元大統領の頭に銃を向けている構図がリアルに描かれている。
同氏は社会批判を込めて描いており、そのほかにもペルナンブーコ州知事候補や米国のジョージ・ブッシュ前大統領、英国エリザベス2世女王などが対象に。弁護士会は犯罪を助長する作品だとして出展取消しを要求するが、主催者側は「各作品は我々の主張を反映するものではない。芸術家個々の表現の自由は同展の指針」として、断固として拒んでいる。
25日から12月2日の開催で、入場無料。会場時間は月~水曜、週末が午前9時から午後7時、木・金曜は午後10時まで。入場は、閉館時間の1時間前までとなる。詳細は公式サイト(www.fbsp.org.br)。