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ルリスタ優位の国会続く=下院最多得票はチリリカ

ニッケイ新聞 2010年10月5日付け

 3日に投票を終えた統一選で、現政権与党のルリスタ伸張と4日付伯字紙が報じた。
 上院では、ミナス州前知事のアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党:PSDB)がイタマル・フランコ元大統領(社会大衆党:PPS)と連れ立って当選、民主運動党(PMDB)のエジソン・ロボン元鉱動相がマラニョンでトップ当選などは、順当勝ちの例だ。
 その一方、アラゴアス州の自由社会党(PSOL)エロイザ・エレナ党首や、セアラ州知事に選ばれたシド・ゴメス氏らに政治家として先鞭をつけたPSDBタッソ・ジェレサッチ氏など、大物落選の州もあった。
 また、当初の予想を覆した例は、サンパウロ州のPSDBアロイジオ・ヌーネス氏。確実視されていた労働者党(PT)マルタ・スプリシー氏とブラジル共産党(PCdoB)ネッチーニョ氏ペアを切り崩してトップ当選は、病気で出馬辞退のクエルシア氏の支援の賜物だ。
 全体としては、PMDBが17議席を20議席に、PTが8議席を15議席に伸ばすなど、ルリスタが81議席中58を占有。野党側は、PSDBや民主党(DEM)が各2議席を増やしたが、全体では34議席から22議席に後退した。残り1議席は中立派。
 一方、所属候補の得票数で議席配分が決まる下院でも、513議席中88議席を占めるPTが、90議席から80議席に減ったPMDBを抑え、第一党の座を取得。
 下院での最多得票は、サンパウロ州で135万票超獲得の共和党(PR)チリリカ(本名:フランシスコ・E・オリヴェイラ・シウヴァ)氏。リオ州で同党所属のアントニー・ガロチーニョ氏も約69万5千票を獲得したが、PRの議席はやや減少。
 また、PSDBとDEMは59議席と56議席から56議席と42議席など、野党側の議席減少は下院でも起きている。
 上下院とも、フィッシャ・リンパ法適用時期の判断次第で得票の有効性が決まる候補がおり、最終議席数は選挙裁判所の判断待ちだ。