ニッケイ新聞 2010年10月6日付け
ふと思い立って、編集 部内の資料・書籍整理を敢行。さすがに旧日毎、パウリスタ時代からの蓄積は手ごわく、机の周囲に空しく本が積みあがっていく。
埃を浴び数十年前の出版物と格闘しながら思った。こうした資料は将来どうなっていくだろう。
新聞社はさておき、県人会等の日系団体、地方文協、個人で数千冊の蔵書がある人もいる。日本語を読む人がいなくなった時、その多くは他所へ寄付されるか、消えてしまうのだろうか。
たびたび開かれる古本市や、図書室を作った岩手県人会のように、共有する試みもある。ただ、コロニア文献についていえば、同じビルにある文協図書館、史料館、人文研がそれぞれで蔵書を管 理しているのが現状だ。
このまま自然の流れに任せるか、それとも一元的に受け付ける場所を日系団体共同で設けるようになるのか。気になるところではある。(ま)