ニッケイ新聞 2010年10月7日付け
ブラジル世論調査・統計機関(Ibope)が09年に行った中流階級に関する調査によると、同階級には黒人系で痩せた若い人が多く、購買欲は旺盛だが借金嫌いと6日付伯字紙が報じた。
家庭収入が月600~2099レアルのCクラスにはブラジル人口の半分を超える1億人弱が属し、収入がそれ以上のABクラスと比べより若く、標準体重を超える人の割合も、ABクラスの31%より4%ポイント少ない27%だった。
また、Cクラスで1年以内に車を購入したいと考える人は950万人。
自宅購入についても、主要10都市圏とサンパウロ州や南伯、南東伯内陸部の2万人を対象としたサンプル調査では、半年以内に自宅を購入したい人が19%、3年か4年以内に自宅購入を希望する人はその3倍に達した。
車や自宅などの大型資財購入希望は今後に対する不安が減った証拠で、05年の調査で06年の経済状態は好転と予想した人が40%だったのに対し、09年の調査で10年は好転と予想した人は2人に1人だった。
大型資財の購入計画を持つ人は65%でローンや融資の利用もよしとするが、日常の買い物などで負債を抱えたくないのもCクラスで、借金は嫌いな人が61%いた。
ショッピングセンターでは散歩やウインドーショッピングを楽しみ、普段の買い物は一般の店というのもこのクラスの特徴で、財布の紐を握るのは女性という家庭は、ABクラスの25%より多い32%だった。
南伯以外の地域では黒人(ネグロ)比率が高いのもこのクラスで、バイア州サルバドール市では41%、ブラジリアでも22%が黒人だという。
外国語を話せる人は23%で今後の外国語教育市場の目玉となりそうなCクラス人口は、13年までにABクラスの倍の8%増と見られている。