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サンパウロ市で保育園が不足=12万人が順番待ち

ニッケイ新聞 2010年10月9日付け

 サンパウロ市では保育園の不足が目立っており、今年第3四半期の統計では12万5437人が空きを待っている状態で、昨年同期比44%の増加となった。8日付アゴーラ紙が取り上げた。
 区ごとにみれば、保育園に通えない子供が6583人に上るグラジャウーに続き、ジャルジン・アンジェラ、ジャルジン・サンルイスなどでその不足が著しい。比較的受け入れ体制が整っているのは、マルシラク、レプブリカ、ジャルジン・パウリスタだった。
 市当局では、保育園の定員数は確実に増えており、今年の入園児の数は13万705人で、5万9千人だった2005年と比べると、5年間で2倍以上になったと説明するが、中には1年以上空きを待っている子供もおり、外に働きに出られない母親たちは不満を訴えている。
 カサビ市長は、任期中にこういった保育園に通えない子供をゼロにすると公約していたが、任期終了の2012年末までに公約を実現するには、今月以降、1日あたり152・4人ずつ定員数を増やさなければならないという厳しい状況だ。