ニッケイ新聞 2010年10月16日付け
2014年サッカーW杯の開催地はみな、開催条件克服に苦戦を強いられている。南大河州会場となるインテルナシオナルの競技場ベイラ・リオもその一例で、1億5千万レアルの予算で計画されていた改修工事のほかに、地面を1メートル50センチ掘り下げる、視界の悪い観客席10カ所で調整を行うなどさらなる条件が求められた。15日付伯字紙が報じた。
追加条件は、現地の2014年サッカーW杯実行委員会(COL)がFIFA(国際サッカー連盟)基準を考慮して提案したもの。インテルナシオナルのペドロ・アファタット副会長は「開催への条件を満たすべく検討していく」とコメントしたが、もともとグアイーバ川の上に埋め立てて作られた同競技場での掘り下げ作業は難しいと判断される。改修費はさらに5千万レアルかさみ、工事の難航や遅れが生じることも想定される。
一方で、こういった状況の中からプランBとして会場候補に出てきたのは、現在建設中のグレミオの競技場。同クラブのアダルベルト・プレイス会長は「FIFAの全ての条件に見合った競技場を建設する。遅くても2013年3月までに完成する」と話している。
また、リオのマラカナン競技場の改修工事には7億500万レアルが見積もられていたが、14日、社会開発銀行(BNDES)がその半額以上にのぼる4億レアルの融資を行うと発表した。