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チリリッカの判定先送り=130万票は宙に浮いたまま

ニッケイ新聞 2010年10月27日付け

 全国最多得票で下院議員に当選したチリリッカに被選挙資格が認められない文盲との疑惑が挙がり、25日選挙裁判所でその判断が下される予定だったが、さらなる能力判定を行う必要があると先送りされた。130万票を獲得した同氏の当選が認められない場合、他の候補者の落選や繰上げ当選の可能性があり、下院議員の確定にはまだ時間がかかりそうだ。26日付伯字紙が報じた。
 書類提出期限の30分前である同日午後5時半、弁護士と共にサンパウロ選挙裁判所に出頭したチリリッカは、読み書き能力を示す書類を提出。弁護士は、今後に及ぶ議論における個人情報の保護を求めた。
 その要請を聞き入れ守秘義務を公にした選挙裁判所は、チリリッカが文盲かどうか判断するためには、さらに能力判定試験を実施する必要があるとした。選挙法第26項によると、就学歴証明書の提出がなされない場合には、能力証明のため、自筆の書類提出などが求められる。
 同氏に関しては「読み書きが出来る」との宣誓書の筆跡が別人のものとの鑑定書も出ており、偽造文書作成と判断された場合、最高5年までの拘留が言い渡される可能性がある。一方、当選こそしなかったものの、チリリッカのほかにもう3人文盲の下院議員候補者がいたという報告もあるようだ。