ニッケイ新聞 2010年10月29日付け
最高裁判所が27日、民主運動党(PMDB)から上議選に出馬したパラー州のジャデール・バルバリョ下議からの上告に対し、同氏の被選挙権は認めないとした選挙高等裁判所の判決を支持する事を決めたと28日付伯字紙が報じた。
Fリンパ法の適用開始時期については、連邦直轄区知事選候補だったロリス氏からの申立てを受けた審議でも話し合われたが、5対5で結論が出ないまま、ロリス氏の出馬辞退に終ったが、今回のバルバリョ下議の上告で再び審議が行われた。
Fリンパ法には、職責剥奪を避けるために辞職した議員については、任期を全うした時から8年間の選挙出馬を禁ずる項目がある。
バルバリョ氏には、職責剥奪を逃れるために上議職を辞し、その後の下議選に立候補したという経歴があり、選挙高裁が今回の選挙での上議選出馬資格はないと判断していたが、その判決を不服として最高裁に上告していた。今回の選挙から適用されれば、10月3日の得票は当然無効となるはずだった。
27日の最高裁は、Fリンパ法の今回選挙からの適用の是非についての審議から始まり、各判事の意見は前回審議と変わらないため、再び5対5となったが、審議過程で同法の今回選挙からの適用を是とする判断を下した選挙高裁判決を批判する声も出た事を不服とする同裁長官が異議を申し立てた事で、選挙高裁判決の内容を是とするか否かの議論を再開。
この時点で初めて7対3で、バルバリョ氏の出馬資格は否定された事になる。
今後の最高裁では、選挙高裁で出馬資格を否定された候補者はケース・バイ・ケースで判断される事になるが、現時点では、元サンパウロ市長のパウロ・マルフ下議候補や、パウロ・ロッシャ上議候補、カッシオ・クーニャ・リーマ上議候補らの得票も無効とされたままだ。