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東西南北

ニッケイ新聞 2010年11月10日付け

 街中を歩いていると、クリスマスの飾り付け用の品々を売る店が増えてきたのが目に付く。9日のG1サイトはパラナ州のクリチバで電飾が始まった事を報じていたが、金融危機を脱して景気回復、所得向上といわれ続けているのを庶民がどれくらい実感しているのか。分割払いが容易になって様々な品を購入できるのは豊かになった訳ではないし、13カ月給を借金返済に充てるつもりの人が減った=債務不履行が減ったでもない。せめてクリスマスは種々の悩みや不安から解放されたいが、食料品高騰などでインフレの足音接近との不吉な声も…。
     ◎
 8日朝マラニョン州ペドリーニャスの刑務所で発生した暴動は27時間経った9日になってやっと収拾。強姦などで逮捕された人物を収監した棟での暴動による死者は8日の時点で9人と報じられていたが、9日に行われた視察では更に6人の遺体が回収され、収監者同士の抗争による死者は15人となった。暴動発生時に銃などを奪われた刑務所職員は、被弾して病院に運ばれたが命には別状なし。人質となっていた別の職員5人は無事に解放された。ペドリーニャの刑務所では9日朝にも別棟での暴動が起きており、3人が死亡。刑務所の収監者数が定員を大きく上回っている所が多いが、8日に暴動が起きた棟は、定員100人のところに200人収監だからまだましな方?