ニッケイ新聞 2010年11月11日付け
「在外ブラジル人代表者会議(CRBE)」の選挙には在日ブラジル人の候補17人が乱立している件を報じたが、うち二人は本紙で何度も記事になっている武蔵大学准教授のアンジェロ・イシさんと愛知県でブラジル人学校を経営する篠田カルロスさんだ。二人を応援するデカセギ労働運動の活動家フランシスコ・フレイタスさんは「在レバノンのコミュニティはアラーの名のもとに結束が強い。在日ブラジル人は票が割れている。もし日本から代表が出なかったら、どうして中東から在日ブラジル人の苦悩が代弁できるか」と訴える。在レバノンブラジル人にしてみれば、逆もまた真か。在外日本人にも同じような制度があれば、少しは日本政府との距離が近くなる?
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モジの「100周年公園(Parque Centenario)」は、休日ともなれば多くの家族連れで賑わう。開園から2年。しっかりと市民の憩いの場となっているよう。ただコラム子が訪れたのが11月2日の死者の日だったからか、笠戸丸を模した記念館や資料館などは閉まっていた。日本でいうお盆だけに、同市の発展の礎となった日本移民の歴史を知ってもらういい日とも思うのだが。
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外国人集住都市会議では浜松市の鈴木康友市長から、同市が外国人児童の不就学解消に乗り出すことも発表された。静岡新聞によれば、国の緊急雇用対策事業を活用し、外国人学校やNPOなどと連携して3年間をめどに達成を図るという。正確な状況把握が難しい不就学の実態。最大の日系人集住自治体である浜松が動くことで、他の集住地にも広がればいいが。