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書き入れ時に商売停止?=サンパウロ市ブラス区の早朝市で
ニッケイ新聞 2010年11月18日付け
国内外の買い物客がひしめく事でも知られるサンパウロ市ブラス区の早朝市で16日未明、カメロー(露天商)約800人が場所の取合いのため域内に侵入し、買い物客は約2時間立ち往生したと17日付伯字紙が報じた。
10年前に25・デ・マルソ街で始まった早朝市は、05年からモンセニョール・アンドラーデ街とオリエンテ街の間に移り、月曜から土曜の3時から10時まで営業。同市で商売する露天商は1万人とされ、割り振られた場所に台を置いて商売する一方、月500レアルの共用費と場所使用料を払っている。
ところが、早朝市内では新しく出来たスペースの使用者確定が延期される事3度。16日に域内に侵入した露天商約800人は、10月にも侵入事件を起こしたが、近日中に場所の抽選を行うといわれ、2日後に退いた人々だった。
サンパウロ市有数の買い物のメッカでもある早朝市には買い物客満載のバスが連日の様に横付けするが、16日朝はバスから出る事も買い物をする事も出来ずに過ごす客が続出。混乱は約2時間続いたが、暴力沙汰は起きておらず、逮捕者も出なかったようだ。
25・デ・マルソなどで店を出す露天商が、密輸品販売などを取締まる警察の姿を見て荷物をまとめ、走り回る姿は日常的だが、早朝市に出店する露天商も警察の取締まりは避けられず、10月の取締りで押収された海賊版や密輸品は400トンに上ったという。
違法な商品取引や場所を確保するための袖の下の徴収など、話題に事欠かないブラス区の早朝市だが、年末の営業時間は16時まで延長される。