ニッケイ新聞 2010年11月24日付け
「昔ここには何もなかったんだけどね」。14日の沖縄県人会サントアンドレー支部55周年式典。会館への道すがら与那覇朝昭事務局長が話した。同会館ができた頃、建物のある通りに家は2軒ほど。今では立派な住宅地だ。「こんなになるとは想像もしなかった」、同支部の嘉陽宗助さんは振り返る。
「野原でしたよ」、戦後移住で当時会計だった山城勇さんによれば、まず土地を買い、3年かけて会員から寄付を募って建設した。駐車スペースを考える必要がなかった時代から44年。今では会員も増え、会館も手狭になっているとか。40年以上守り、さらに発展させていることに改めて感心した。
式典で留学OBが話した、「会館は沖縄の文化に触れられる場所」という言葉。これを一番嬉しく聞いたのは、今まで支部を支えてきた人達だったかもしれない。(ま)