国民3割まだ飢えを危惧=5年で370万人が飢餓脱出=ボウサや賃金値上げで改善へ
ニッケイ新聞 2010年12月1日付け
昨年行われたブラジル地理統計院(IBGE)の調査によれば、深刻な飢餓状態にある人は5年間で370万人の減少を見せたものの、それでもまだ人口の5・8%にあたる1120万人もの人が食糧を買う資金が不足し、飢餓状況に置かれている。多かれ少なかれ食糧の調達に困難を抱える人は人口の34・2%、国民の3分の1という実態が示された。11月27日付伯字紙が報道した。
食糧の調達に何の心配もないという人口は2004年の60・1%から65・8%に上昇し、資金がなく食糧の調達が困難な人口は同期間に39・9%から34・2%に減少した。後者のグループは、調査の中で程度によって次の3つのカテゴリーに分けられる。
1・近い将来に食べ物を確保できるかどうか不安がある人(昨年度調査で20・9%)、2・普段十分な量の食べ物を得られない人(7・4%)、3・丸1日何も食べ物がない日があるなど深刻な飢餓状態にある人(5・8%)の3段階。3の人口には、0~4歳の幼児100万人も含まれている。
2004年の調査での3つのカテゴリーの人口は、20・3%、11・3%、8・2%であり、2、3の条件に属していた人の食糧事情が改善されて、1のカテゴリーに流れたと考えられる。特に、食糧調達に困難を抱える人口が最も多かった北東部では、カテゴリー3の人口が5年間のうちに13・2%から9・3%へと大幅に減少した。
IBGEでは、こういった変化は1番にボウサ・ファミーリア政策、2番目に最低賃金の上昇が影響したとしている。社会開発飢餓撲滅省のロムロ・パエス・デ・ソウザ局長は「短期間で異例的な好結果を得られた」と評価。「メキシコのようにブラジルと似た経済状況で社会政策に投資を行う国と比較すれば、その状況は断然良い」と断言している。
それでも、北部、北東部では全ての州で食糧の調達に困難を伴う人口が全国平均を上回る状態となる。最も危惧されるのがマラニョン州で、食糧の調達に不安のない人が35・4%、困難を抱える人が64・6%となり、全国平均とほぼ逆の様相。カテゴリー3の深刻な飢餓状況にある人は14・8%で、南部平均の2・1%と比べると歴然の差が出た。マラニョン州の次にはピアウイ州が深刻と示されている。