8歳少女誘拐事件が落着=監禁15日目少女自ら190番へ=犯人は従姉妹と逃亡中の囚人
ニッケイ新聞 2010年12月4日付け
「いたずらなんかじゃない。本当に誘拐されたの。助けて、もう耐えられない」―。電話口から聞こえた半泣きの少女の声は、警察の緊急受付センターに緊張を走らせた。従姉妹に誘拐され、15日間ろくな食事も与えられず監禁された8歳の少女E・Kは11月28日、犯人らが出かけた隙に自ら190番に通報。駆けつけた警察官によって無事保護された。3日付伯字紙が報じた。
28日午前1時半頃、少女からの通報を受けた婦警は最初、日に何千通もかかってくる子供のいたずら電話と疑ったが、半泣きの声と必死に訴える様子から事件を確信したという。
従姉妹(14)に誘われて出かけた少女は、従姉妹とその恋人でサンパウロ州トレメンベの監獄から脱走中だったマノエル・ロペス・デ・アラウージョ容疑者(43)により、サンパウロ市東部の容疑者自宅に拘束され、15日目を迎えていた。少女は2人が外出した隙に、従姉妹が家の中に置き忘れた携帯電話を使って通報にこぎつけた。
警察との電話越しでの会話は8分間。監禁場所がどこかわからなかった少女は、従姉妹の携帯電話に登録されていた自身の家族の電話番号を見つけて伝えたという。少女の家族と連絡が取れた警察では監禁場所を特定、地元警察が急行した。
少女は汚れた身なりで床に横たわっていた。助けに駆けつけた警官を見ると、警官らに抱きつき「スープが飲みたい。シャワーを浴びて、一休みしたい」と懇願したという。少女は日中ずっとロッカーの中に閉じ込められ、食事ももろくに与えられていなかった。
従姉妹は現行犯逮捕されたが、アラウージョ容疑者は逃亡。警察の取調べを受けた従姉妹は、同容疑者と共犯で少女誘拐を企てたことを認め、1万から1万5千レアルの身代金を要求するつもりだったと白状した。
警察では2人に児童ポルノ、児童売春に関わる団体に少女を売りつける計画があった可能性も疑うほか、少女が監禁期間中、同容疑者から性的虐待を受けていないか捜査している。
体調を回復した少女は2日、緊急受付センターで対応にあたったエレニセ・ゴンサウベス・ロウザーダ婦警と上司のエジソン・ジョゼ・デ・オリベイラ警官を訪問。2人に感謝を表した少女は、プレゼントされたばかりの人形とクマのぬいぐるみに2人の名前を付けたそうだ。オリベイラ警官は少女の機転の利いた行動を称賛している。