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えっ、またヴィラーダ?=今度は国際障害者デーで

ニッケイ新聞 2010年12月4日付け

 「国際障害者デー」の3日、サンパウロ市では、第1回目のヴィラーダ・インクルシーヴァが始まった。 今年3つ目のヴィラーダは、サンパウロ州政府とサンパウロ市の協賛で行われる新企画で、車椅子利用者や視覚、聴覚などの障害を持つ人にも参加出来るよう工夫されたスポーツや、美術製作、ショーなど、50を超すイベントが計画されている。
 生まれた時から車椅子生活を続ける7歳のジョアン・ルーカス君は、3日から週末に何が起きるか判らないといいつつ、「でも、一杯汗をかいて快適な日を過ごすんだ」と初の試みに胸をときめかしている一人。
 サッカーが大好きというジョアン君のように、スポーツに挑戦して思い切り汗を流したい人にはバスケットやマラソン、ダンスなども用意されているが、競走種目の中には、車椅子はもちろん、ローラースケート、自転車、乳母車を押すお母さんまで参加出来るものがあるなど、健常者も含むすべての人に開かれた企画である事も特徴だ。
 4日12時半からアニャンガバウーで開催のルイス・メロディア、ベイビー・ド・ブラジル、バンドのNXZeroなどのショーを楽しみにしているのは、ダウン症を持つ18歳のアレッシャンドレ・ペレイラさん。「ロックが一番だけど、美術やコンピューターも好き」と屈託がない。
 セントロ・クルツラウではヴィラーダに先立つ2日、精神障害を持つ青年達からの質問や要求を受けたサンパウロ市のマルコス・ベリザリオ障害者福祉担当局長は「我々が直面する最大の難関は失った時をどうやって取り戻すかだ。障害者の社会参加や就職など、課題は山積みだ」と答えている。