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スーパーのかごに死体=犯罪者との戦い続くリオ

ニッケイ新聞 2010年12月8日付け

 市北部のヴィラ・クルゼイロやアレモン地区の制圧後も、麻薬密売者掃討作戦が続くリオ市で6日、スーパーの車付買い物かごに放置された男性の死体が見つかった。
 7日付伯字紙によれば、アレモン地区に隣接するジュラメントの丘に通じる道路に置かれた死体の襟首と足首には小銃の弾痕があった他、200メートル先には別の死体も放置されていた。
 ジュラメントの丘は、アレモン地区に続いて掃討作戦が繰り広げられている地区の一つで、6日朝も軍警らが密売者捜索を行ったばかり。警察は当日の死者や負傷者の報告はないといい、身元は不明のままだ。
 同市では昨年、やはり北部のマカッコスの丘に通じる道路で、ライバル組織に殺された密売者の死体がスーパーのかごに突っ込まれた状態で発見され、現場写真が世界中に流れた。住民にパニックも起きた同事件後、顔などを白く塗った人を乗せた買い物かごを連ねて海岸線を歩くといった抗議行動も起きている。
 今回の事件は、落下傘部隊兵800人が駐留するアレモン地区に軍警250人が補強された日の出来事。制圧地区内での武器や麻薬捜索は軍警特殊部隊を中心に続けられており、国連平和部隊をモデルとして編成を予定される駐留軍兵士は警備などを担当している。
 リオ市内では6日、ゴミ回収人がアレモン地区のゴミの中から拳銃や大麻、コカイン、クラッキを発見。西部ではアレモン地区のファヴェーラ・ファゼンジーニャの幹部の一人ファビオ・マリーニョ・デ・リーマの所在が確認され、ヴィラ・クルゼイロでは05年から逃亡中のマルシオ・サントス・ヴェンツーラ逮捕との報告も続いている。