ニッケイ新聞 2010年12月15日付け
サンパウロ大学(USP)日本文化研究所の日本語学習機材整備計画に対して草の根無償資金協力による援助(限度額3万6千米ドル)が行われることが決まり、11月25日、在サンパウロ日本国総領事館において契約署名式が行われた。
教師、教員らの支援を行うサンパウロ大学支援財団の要請を受けたもの。署名式には大部一秋総領事と同財団のアントニオ・マルコス・デ・アギーラ・マソーラ専務理事が出席し、同プロジェクト担当者の高橋祐亮副領事、実施責任者の森幸一USP日本文化研究所所長ら関係者も立ち会った。
大部総領事は、「ブラジルでの日本文化の研究が進むことは、両国の友好関係の促進となる」とし、今後の生徒らの日本語能力向上に期待する旨を述べた。
同研究所は1966年にUSP哲学・文学・人間科学部内に設置。現在は日系人だけでなく、非日系人の学生、日本語学者の数も増加傾向にある。
しかし、同研究所の語学実習室には70年代に設置されたカセットテープ式の機器しかなく、利用が難しい状況であり、そこで今回プロジェクター、DVDレコーダー、操作用コンピューター等の機材設置を要請した。
調印式に出席した同研究所教員の菊池渡氏は「日本のビデオ、映像を生徒らに見せ、日本語を聞かせることができる。授業は大躍進です」と喜びと感謝の思いを表した。