ニッケイ新聞 2010年12月16日付け
リベルダーデ文化福祉協会(ACAL、池崎博文会長)は11、12両日、リベルダーデ広場を中心の会場にして、「第42回東洋祭り」を開催した。初日はあいにくの雨に見舞われ、一時の中断もあったがプログラムは無事に行われ、2日間で約10万人が来訪。今年もガルボン・ブエノ街の大阪橋には屋台が並び、鈴蘭、鳥居とともに掲げられた幟が東洋人街を彩った。
鳥居の下で行われたテープカットには、池崎会長、小林雅彦・在聖総領事館首席領事、山下譲二文協副会長、京野吉男・ブラジル日系協会会長、羽藤ジョージサンパウロ市議(次期サンパウロ州議)ら20人ほどが出席。
南米神宮の逢坂和男宮司が神事を司り、来賓らによる玉串奉奠、同祭の成功祈願を行った後、鳥居に結ばれたテープが解かれた。
リベルダーデ広場では丹下セツ子太鼓道場による演奏が来賓たちを待ち受け、しゃもじを持った70人近い花柳金龍会の名取、門下生らによる「博多どんたく」、レプレーザ連のキレのある阿波踊りなどが次々に披露され、舞台付近では幾重にも来場者の人垣ができた。
開会式では池崎会長をはじめ来賓らがあいさつ。小林首席領事は「リベルダーデには四季折々の日本の祭りがあることが素晴らしい」と述べ、東洋祭りの長年の開催に対して賞賛の言葉を贈った。
リベルダーデ音頭、うきうき音頭が披露された後には突如の雨で、一時プログラムが中断されたが、天候の回復後にはレキオス芸能同好会エイサー太鼓の力強い演奏が、晴れ間の見えた空にこだました。
池崎会長は「日本人、韓国人、中国人など関係ない。皆でやろうという気持ちで『東洋祭り』という名がついている」と取材に答える。
しかし日系以外のコムニダーデからの同祭への支援は一握りだという。
現在200人ほどだというACAL会員の拡充も視野に、「考え方の違う人、興味が無いという人もいるが、リベルダーデの発展のためにも、協力を仰いでいきたい」と述べる。
最後に「いつも足を運んでくれるお客さん、そしてリベルダーデに感謝を込めて毎回開催している。ノビダーデは無いかも知れないが、伝統的なものを続けていくことが文化の継承になる」と力強く語った。
2日目も大阪橋の屋台の前には人だかり、舞台ではバンド演奏、マツリダンスなど多種多様な催しが披露され、若者からお年寄りまで、年末の恒例行事を楽しむ来場者で終日賑わった。