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福島県の全国高校文化祭へ=ブラジルからアマビリス学園が参加=「文化通して国際交流を」

ニッケイ新聞 2010年12月17日付け

 来年8月に福島県で開催される「第35回全国高等学校総合文化祭」にグアルーリョス市のマテル・アマビリス学園が招聘されることが決まり、先月同県の関係者が学校見学と事前打ち合わせのため来伯した。
 来伯したのは、県教育庁全国高等学校総合文化祭推進室指導主事の箱崎兼一さんと、県立光南高校(西白河郡矢吹町)の菊池弘子教頭。招聘校の選定にあたって協力した福島県人会から、曽我部威事務局長が同行して本紙を訪れた。
 同文化祭は全国の高等学校の文化部が参加して交流する大会で、文化庁と全国高等学校連盟、各都道府県が主催。県教育長が実行委員長、知事が名誉委員長を務める。8月3日から7日まで郡山、会津若松、福島など県内8市で、演劇、音楽、美術、弁論、写真、新聞など各部門の催しが開かれる。高校生だけで約2万人、関係者を含め期間中にのべ10万人の参加が見込まれている。3日の総合開会式には秋篠宮ご一家も出席される予定。
 今回の招聘は文化庁の支援を受けて行われるもの。福島県の実行委員会では「文化を通した国際交流」として、ブラジルのほか、アメリカ・ハワイ、中国の高校生を招聘する予定。ブラジルには県人移住者が多いことから県人会へ協力依頼があり、学校を経営する会員の協力なども得て選考を進めてきた。
 ブラジルから参加するマテル・アマビリス学園は幼稚園から高校までの私立校で、生徒数は約2千人。約30%が日系の生徒だという。引率者を含む20人が訪日して総合開会式でサンバを披露するほか、西白河郡矢吹町にある光南高校での交流行事に参加する。10日間の滞在中は、知事表敬ほか、歓迎レセプション、パレードや各部門の行事にも参加する予定だ。
 生徒交流を担当する光南高校は、生徒が自分の希望に応じた授業時間割を作るという特色のある学校。国際交流にも積極的で、昨年は駐日外国大使夫妻が視察、交流したそうだ。
 来年の受け入れに関しても生徒が委員会を作り、企画していくという。菊池教頭は、「まだ動き出したばかりですが、ブラジルに来て先方の様子も分かった。生徒たちに話し合い、アイデアを出してもらって手作りの交流ができたら」と話した。
 箱崎さんらは学校訪問時に実際の発表は見られなかったが、DVDで見た感想として、「華やかで日伯友好のメッセージも込められている」と評価し、「県を挙げて盛り上げたい」と開催への意欲を表した。
 一行は21日に着聖、25日に帰国した。