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サンパウロ市=e―CNH導入は延期=不正な免許証発行を防止

ニッケイ新聞 2010年12月21日付け

 サンパウロ市で20日に予定されていたコンピューター管理による新たな運転免許証e―CNH導入が、1カ月先送りされた。身体能力測定や適性検査を行う機関への新たなシステムに対応する猶予期間を設けるために、延期決定となった。18日付伯字紙が報じた。
 10本全ての指の指紋を登録したe―CNHは、運転免許証の発行や更新、種類変更、住所変更の手続きなどのすべてに利用される。同免許の導入は、申請手続きの迅速化のほか、自動車学校などで行われていた不正な手段での免許証取得や検査結果のすり替え等を防ぐことを目的とする。
 サンパウロ大都市圏では、各地から訪れる講習生に対して大量の免許証が不正に発行されていたことが以前メディアで取り上げられたが、州交通局(Detran)によれば、今年に入り州内で不正な免許証取得、更新、種類変更によって逮捕されたのは約15人。
 サンパウロ州発行の免許証の29%が発行されるサンパウロ市でのシステム導入は延期されたが、州内の他の都市では、ネットでのDetran出頭日予約を予定通り20日から受付始めた所もあるようだ。