ニッケイ新聞 2010年12月22日付け
バイア州の鉱業資源開発などで注目を集めている北東伯は、個人融資が拡大し、債務不履行も減少中と19日付フォーリャ紙が報じた。
14日付フォーリャ紙が報じたインターネットアクセス数増加もだが、産業化や所得拡大、人口密度にも左右される消費者向けの個人融資拡大は、北東伯の経済力が向上している証拠の一つ。
雇用拡大に伴う所得と将来への信頼感向上に裏付けられた消費過熱と、その象徴である個人融資が、全体の12・2%を占めた北東伯は、今年初めて3位に浮上。1位は49・2%の南東伯で、20・4%と比率を下げた南伯も2位を維持したが、昨年3位の中西伯は12・5%で4位転落。北伯は4・6%だった。
04年の個人融資では15・5%を占めた中西伯が徐々に比率を下げているのに対し、同年の10・4%から徐々に比率を上げている北東伯は、国内総生産も12・7%から13・1%に拡大。
同地域の経済力の伸びは、19日付エスタード紙の、北東伯は修理工場やランショネッテ、パン屋などの需要が多く、起業チャンスに溢れているとの記事や、04年に進出した大型小売店Walmartの店舗数が70%近く増えたといった数字からも伺われる。
また、04年には同地域の個人融資で33%を占めていたバイア州が今年は27%にその比重を下げた事は、他州の経済力が上がってきた証拠。同地域では、インフラ整備などの企業向け融資も130%増えている。
また、04年には7・5から12・5%だった債務不履行も、今年9月には3・7から6・4%と大きく減少。返済金利の大きさを嫌い、長期融資を避けたがる人さえ出てきているという。