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大統領就任式まであとわずか=リハーサルは既に2度=当日は米国務長官らも出席=国民の期待膨らむ次期政権

ニッケイ新聞 2010年12月28日付け

 今月17日に次期大統領として正式に認証されたジウマ・ロウセフ氏の大統領就任式が間近に迫っている。当日のリハーサルも行われ、1月1日の発足を待つばかりになったジウマ次期政権は、現政権と同等またはそれ以上になるとの国民の期待が膨らんでいる。

 22日には全閣僚37人の指名を終え、1月1日の就任式を待つばかりになったジウマ次期大統領。手術を受けて入院中のジョゼ・アレンカール副大統領が23日、車椅子に乗ってでも出席したいと申し出るなど周囲の期待も高まっている。
 当日のイベントは四つで、第1は連邦議会での署名式。上下院の議長に迎えられたジウマ氏は、14時半に次期副大統領のミシェル・テメル氏と共に署名式を行う。
 第2はプラナウト宮殿で行われる、ルーラ大統領からの認証のたすき授与。たすきを着けたジウマ氏は各国からの来賓挨拶などを受けた後、プラナウト宮殿で第3の閣僚就任式に臨む。第4は、18時半から始まるイタマラチ宮殿でのカクテルパーティーだ。
 19日と26日に行われたリハーサルでは、ジウマ氏に代役が立てられたが、本番でエスコート役を務めるエリアス・ロドリーゲス陸軍大佐らは真剣そのもの。当日の警備には1万人の兵動員が決まっている。
 就任式出席が確認されている来賓は、コロンビアやベネズエラ、ボリビア、ペルー、チリ、グアテマラなど、中南米9カ国首脳で、ポルトガルのホセ・ソクラテス首相、韓国の李明博大統領、日本の麻生太郎元首相らの出席も確認されている。
 就任式前の訪問が叶わなかった米国からは、オバマ大統領代行としてヒラリー・クリントン国務長官が来伯するが、ジウマ氏の訪米とオバマ大統領の訪伯時期調整については、現時点では明らかにされていない。
 一方、22日付フォーリャ紙によれば、11月に行われたダッタフォーリャ調査で、次期政権は現政権と同等かそれ以上の政治を行うと期待すると答えた人は83%。ジウマ新政府は最良か良と考える人は73%、普通が16%、悪いか最悪が6%で、最良か良が76%だった第一次ルーラ政権よりは低いものの、第一次カルドーゾ政権の70%やコーロル政権の71%よりやや高く、現政権への満足度と、継続性を訴えた次期政権への国民の期待の大きさを示している。
 選挙公約については、全てまたは大半を実行すると考える人が31%、一部は実行しても大半は実行せずが59%、何も行わないが6%となっている。ルーラ氏の時も、全てまたは大半実行と考えた人は31%だった。