ニッケイ新聞 2010年12月28日付け
今年1年も日本から続々と官民の視察団が訪れ、日本とブラジルの経済交流が図られた。
3月に小泉純一郎元首相が国際公共政策研究センター(CIPPS)ミッションの一員として5年半ぶりにブラジルを訪れ、ブラジリアでルーラ大統領と面談。5月には日伯議連会長の麻生太郎前首相が来伯し、ブラジリア、リオ、サンパウロ市を訪問。地デジ放送規格で他の南米諸国が次々と日伯方式採用を発表した事に対し、文協で開かれた歓迎会のあいさつで「ブラジルにお礼を言いに来た」と話し、さらなる日伯間の協力を強調した。
9月には、ジェトロ(日本貿易振興機構)がブラジル投資・ビジネスの大規模ミッションを派遣。経済産業省とブラジルの開発商工省が立ち上げた委員会から発案されたプロジェクトで、日本企業39社の46人が1週間各地の視察を行い、日本の官民が一体となってブラジルへの投資を進めていくことが掲げられた。
08年の甘利明経産相来伯で決まった日伯貿易投資促進合同委員会もブラジリア、東京で開催されるなど、14年のW杯、16年の五輪を見すえて日伯経済関係のさらなる緊密化が期待されている。