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■年頭挨拶=外務大臣 前原 誠司

特集 2010年新年号

ニッケイ新聞 2011年1月1日付け

 平成23年(2011年)の年頭に当たり、ブラジルの日系人及び邦人の皆様に謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 私は、昨年9月に外務大臣を拝命いたしました。新年を迎えるに当たり、変化の激しいこの国際社会において、我が国の外交の責任者として、日本の国力をどのように高め、国益を追求していくかという一貫した問題意識を持ち、外務大臣としての仕事に当たってまいりました。今、日本にとって一番大切なことは、米国や周辺諸国との連携、安定の中で経済活動を活性化させ、日本をより一層開かれた国にしていくことだと思います。
 過日、外相就任直後に、第51回海外日系人大会出席のため来日された方々への歓迎レセプションを開催させていただきました。世界各国から来日された移住者や日系人の方々と親しく懇談し、皆様の御活躍の様子などを伺う貴重な機会を持つことができました。日本が一層開かれた国になっていく上で、移住者や日系人の方々の海外における御活躍はその範となるものです。様々な苦難を乗り越えて現地に根付かれ、また、日本人としてのプレゼンス(存在感)をしっかりと発揮していただいている皆様に、改めて敬意を表します。
 私は、外務大臣就任直後に出席した国連総会で早速アモリン外務大臣にお会いし、100年以上に及ぶ移住者の歴史に支えられた良好な二国間関係を継続していくこと、地上デジタルテレビ等、様々な分野でより強固なパートナーシップを築いていくことで一致しました。また、昨年7月には、日伯社会保障協定が署名に至るなど、関係強化が進みました。今後とも日系人の皆様と共に、両国間の友好関係、様々なレベルでの交流を一層深めていけることを心から期待しています。日本とブラジルの幾重もの人のきずなを貴重な財産として再確認するとともに、国際社会において両国が協力して力強い役割を果たすべく、両国政府間で協力していく所存です。
 最後に、皆様の御多幸と一層の御繁栄を心から祈念いたしまして、新年の御挨拶といたします。
    平成23年 元旦