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サンパウロ市=環境車検が今年値上がり=施行待ちでサービス滞る

ニッケイ新聞 2011年1月5日付け

 4日付伯字紙によれば、サンパウロ市環境局は4日、環境車検料金を56・44レアルから61・98レアルに値上げすると官報上で発表。9・81%増の値上げ調整で、5日から施行される。
 一方、車検業務を受け持つコントロラール社が車検料金値上げ直前の3日、旧料金での車検料金振込み用紙の発行を滞らせた。これにより、旧料金での車検予約は12月31日までに振込みを完了した人のみが行える状況。ブラジル弁護士会(OAB)では「公共サービスの申請を滞らせることは法で許されない」としている。
 環境車検は今年製造の車を除き、サンパウロ市で登録される全ての車で実施が義務付けられているもので、行わない場合には550レアルの罰金が課されるほか、自動車の利用資格が剥奪される。
 環境車検の予約開始はナンバープレートの末尾番号ごとに異なり、末尾番号1の車は1月から。4までの車は1カ月ごとに順に4月まで、5、6が5月、7〜9と0が順に6〜9月。車検実施開始は末尾番号1が2月のように、番号ごとに10月まで。車検実施と自動車の利用許可申請(登録更新)期日は、末尾番号1が4月末日で、以下12月末日までとなる。
 環境浄化技術公社(Cetesb)によれば、サンパウロ大都市圏の大気汚染は毎年悪化。大気汚染が一定基準を超え、「高濃度」と判断された日は2008年に51日、09年に60日、10年に61日を記録した。10年の場合、汚染物質量が人体に有害とされる水準を超えた回数356回中、54回は注意勧告が必要となる水準だった。汚染物質量が許容基準を超える回数も年毎に増え、深刻な大気汚染は格段に進んでいることを示している。