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家族思い?ルーラ前大統領=子や孫にまで外交パスポート

ニッケイ新聞 2011年1月8日付け

 6日付フォーリャ紙によると、ルーラ前大統領の息子、マルコス・クラウジオ・ルーラ・ダ・シウバ氏(39)とルイス・クラウジオ・ルーラ・ダ・シウバ氏(25)が、12月29日に外務省から外交パスポートを付与されていた。
 また、7日付同紙は、前大統領の孫(14歳)も同じ日に外交パスポートを付与されていたことと、昨年2月にはマルセロ・クリヴェラ上院議員の要求で、ユニヴァーサル教会のロムアウド・パンセイロ・フィーリョ司教にも1年有効の同パスポートが付与されていたことを明らかにした。
 法令5978/2006に掲載されている外交パスポート付与リストには、大統領、副大統領、閣僚、国会議員、在外公館、上級裁判長、元大統領、または、官憲に扶養されている21歳未満の人(学生の場合24歳まで、扶養家族が障害を抱えていれば年齢不問)と記されているが、元大統領の2人の息子や孫、司教の場合、誰一人、リストに当てはまらない。
 フォーリャ紙の質問に外務省補佐官は、ルーラ氏親族には他国の官憲との問題を避けるため、ラ米地区責任者のパンセイロ司教には国の関心事にかかわる例外的処置として発行と返答している。
 外交パスポートは、一般パスポート(発行費用190レアル)と違い、〃官憲〃であれば無料で取得でき、外交関係のある国ならビザなしで入国できる上、入国検査も軽いもので済ませられる。
 12月28日付同紙では、英語の教師と大学生だった前大統領の2人の息子が六つの企業の共同経営者となった、30日付では、内1人はアパートの賃貸料1万2千レアルを連邦政府を含む複数の政府と契約を結んでいる企業に払わせていたなど、フォーリャ紙には、厳しい目で調査した記事が続いている。