ニッケイ新聞 2011年1月19日付け
18日付エスタード紙によると、MST(農地占拠運動)によって繰返される農場侵入に対し、ジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事が、サンパウロ州政府はこれらの行動を「容認しない」と明らかにし、「これらの侵入行為は農地改革の良い印象をぶち壊しにするもので、農業の現場に多大な不安を呼び起こす」と述べた。
16日付エスタード紙によると、ジョゼ・ハインニャ・ジュニョ主導グループは、MSTの掲げる〃ジャネイロ・ケンテ(熱い1月)〃計画に従い、15日未明、サンパウロ州西部の農場23カ所で、侵入または座り込みを実施。17日同紙では、〃熱い1月〃運動にはMSTメンバーと別の四つの運動グループ、農村労働者労組も加わり、侵入された農場が38件に増えたと報じた。
MSTリーダーの発表した統計によると、占拠事件は、ポンタウ・ド・パラナパネマで7件、アウタ・パウリスタで14件、アラサツーバ地方で17件起きている。
アウキミン知事は、土地の収用は連邦政府の権限だと述べ、州政府の責任は未使用の土地を農村集落の作成のために提供することだと話した。
「私はエロイザ・アルーダ法務局長に当局と共にこれらの取り組みを急ぐようにと指示した。我々は農地改革をサポートするが、農地への侵入は容認しない」と付け加えた。
MTSは1月1日〜17日までに、州内38の農場に侵入したと発表したが、Itesp(サンパウロ州土地研究所)によると侵入された農地は9カ所とのこと。当局では、農地外にテントを張って座り込んだ場合は侵入行為に数えない。