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西企業がエレクトロ買収=サンパウロ州の電力供給に乗り出す

ニッケイ新聞 2011年1月21日付け

 世界の電力大手でスペインのイベルドローラが、19日、米アシュモア・エネルギー・インターナショナル(AEI)傘下でサンパウロ州内の電力供給を担うエレクトロを買収した。AEIを通し、買収額24億米ドル(約40億レアル)で99・68%の株式を取得した。20日付伯字紙が報じた。
 国内第8位の電力供給会社であるエレクトロは、11・5%のシェアを占めるサンパウロ州で223市、マット・グロッソ・ド・スル州5市で事業を展開し、約210万人の顧客を持つ。昨年1〜9月の売上げは22億レアル(前年同期比18・2%増)、収益は3億2290万レアル(12・3%減)だった。
 今回の買収により、バイーア、ペルナンブーコ、リオ・グランデ・ド・ノルテ州で事業を行うネオエネルジアをパートナーに持つイベルドローラは、サンパウロ州へと事業範囲を拡大し、国内市場の10・52%を獲得する。エレクトロ買収にはサンパウロ州地方で事業を展開するCPFLも名乗りを挙げており、その勢力拡大を阻止したことになる。
 イベルドローラは、現在、発電の半分以上をスペイン国外で行っており、需要が縮小する国内市場への依存を減らそうと08年に米エナジー・イースト、07年に英スコティッシュ・パワーを買収していた。