ニッケイ新聞 2011年1月25日付け
21日付エスタード紙によれば、需要の増加に伴い国内生産量が限界に近づいている日産は、パラナ州にある工場拡張計画や、エイケ・バチスタ氏経営のEBXとパートナーを組んでリオ州に新工場を建設するための話し合いを進めている。
パラナ州サンジョゼ・ドス・ピニャイス市にある工場は年間生産量が4万3千台で、ブラジル日産社長でフランス人のクリスチャン・ムニエル氏は「製造量が限界に近づいており、新モデルを生産するには不十分」と説明する。
昨年の販売が好調だった自動車業界で、日産も3万5700台(国産品6割)の売上台数で自社の記録を更新しており、同氏は、この勢いで、9年間ずっと1・07%程度に止まっていた市場シェアを今年は2%へ成長させたいと目標を掲げている。需要の増加を見込み、昨年15店の小売店舗を新設、今年はさらに50店舗の開設を計画中。メキシコから輸入したマーチの販売も予定されている。
エイケ氏が提供する可能性が挙がるのは、リオ州ポルト・ド・アスー市に建設中の工業地帯の一部。環境に優しい電気自動車の生産に好意的で、10億米ドルの投資も視野に入れているという。