ニッケイ新聞 2011年1月25日付け
ブラジル宮崎県人会の第62回定期総会が23日午前同会館で開催された。今年は役員改選が行なわれ、1期務めた黒木慧会長(76)が退任。新会長に前理事の谷広海氏(71)が就任した。
約30人が出席。先亡者への黙祷に続き、行事・会計報告と予算案審議が行われた。
昨年は母県の口蹄疫問題が県財政に与えた影響が大きく、今年の母県からの農業研修は取りやめに。県費留学・研修生についても実現が難しいとの連絡があったという。
黒木会長は、「留学制度は県との絆。続けてほしいと要望した」と事情を説明し、例年通り4月に派遣される見通しとなったことを報告した。
会計は収入約13万1千、支出約14万4千レ。口蹄疫問題で母県へ約2万4千レの寄付を行った。
今年の予算は7万9千レ。口蹄疫問題の影響で補助金が減額され、緊縮予算となったが、改めて新執行部で検討することが確認された。
婦人部の事業・会計報告が吉加江紀子部長から行なわれ、会員が減少傾向にあることが寂しいとしながらも、老人ホーム慰問やピクニック、日本祭りなど活発に活動していることを報告した。
09年には会長として東国原英夫知事らを迎え創立60周年式典を挙行した黒木会長。役員改選に先立ち、聴力、視力など健康上の困難を理由に退任を表明。「県人会という自動車のハンドルを握り、2年間皆さんの協力のおかげで事故なく、下手な運転だっただろうけど目的地に着くことができた」と感謝し、新役員に期待を表した。また青年部に対しても、「会と連絡を取りながら、仲間と交流し、仲良く活動してほしい」と述べた。
続いて、用意された40人の理事候補リストのうち、出席者が監事と監事補6人を除く34人から20人の理事を選出。新理事の互選により、谷氏が新会長に就任した。
日本語センター理事長、ブラジル龍馬会会長を務める谷氏は、「来て良かったと思える、明るく楽しい会、泣き言や悪口を言わない会にしたい」と抱負を語り、新役員の高橋久子第1副会長、山田仁司第2副会長、大浦洋人第1会計、桐野リカルド第2会計、吉加江紀子第1書記(日語)、尾関ローゼ第2書記(ポ語)を紹介した。
谷会長はあわせて、婦人部、青年部に対して月200レアルの特別会計を組んで活動を支援することも表明した。
終了後は新年会が開かれ、新会長の発声で乾杯。弁当を食べながら歓談のひと時をもった。
新たな監事、監事補は次の通り。(敬称略)
監事=大島エミ、甲斐咲美、松本博文、監事補=国府ジョナス、山元リカルド、坂元隆右。