ニッケイ新聞 2011年2月1日付け
昨年10月、日本滞在中の日系人女性が広島県にある先祖の墓を探し当て、墓参りを果たしたという。中国新聞によれば、女性は08年に訪日して日本の工場で働きながら、100年以上前に渡伯したという曾祖父母の先祖の墓を探していた。本籍地は合併で既になく、日本語を学んでようやく同県庄原市にあることをつきとめ、地元市役所へ問い合わせ。同役所の関係者の協力で親族と連絡が取れたという。墓参では祖母に頼まれたとおり、曾祖父母の歯と髪を墓に納めたそうだ。
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「大変なんですよ、日本の大会に参加するのは」と押し花絵画コンテストで入賞した巽ミリアンさんは言う。絵を形作る植物は、変色を防ぐため接着剤を使用せず、真空状態で固定されているという。「ヒビの一つでも入れば崩れる」という繊細さのため、輸送は人の手が必要。今回は生徒の訪日に合わせて運んで貰ったという。師弟愛が生み出した入賞といえよう。