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東西南北

ニッケイ新聞 2011年2月3日付け

 サンパウロ州内陸部のリンドイア市で1月31日に起きた路上生活者暴行事件の容疑者3人が、2日に起訴された。酔っていたと見られる男性に、突き飛ばすなどの暴行を10分余り加えた上、逃げようとする男性の足を縛って引きずり、近くのポストにくくり付けた。犯人らは近くを通りかかった車を見て逃げたが、防犯カメラの映像によると、現場を傍観していた青年も2人いたという。
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 08年11月に大洪水に見舞われたサンタカタリーナ州イリョッタ市が1月末に再び集中豪雨に見舞われ、08年以降再建された橋などのインフラ事業の70%が水泡に帰したと2日付G1サイト。橋再建中の技師に「水はもっと高い所まで上がるぜ」と言っても鼻であしらわれたというTさんは、08年の橋流失で5日間孤立した後に救出され、5カ月間避難所生活を経験。今回の雨で再び橋が流され、陸の孤島での1週間を過ごしたTさんの横では、隣人のSさんが、今回流された橋は杭さえなく、砂地に作られていたと証言。別の農夫は、前の洪水で壊れた橋の残骸が残る自宅そばに新設された橋は、今回の雨で二つとも流されたという。それでなくても遅れがちな復興作業がきちんとした見通しや現場検証も無いまま行われたとの印象を与えかねない記事だが、防災や再建への投資が血税をどぶに捨てる様な結末に終るのは避けたいところだ。