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リオ山間部=史上最大の被災地支援=場所不足で寄付受入を拒否=レプトスピラ症感染広まる

ニッケイ新聞 2011年2月4日付け

 3日付エスタード紙が、リオ州の赤十字が同州山間部の水害被災者への寄付受入を拒否し始めていると報じた。
 拒否の原因は、1月中に届いた寄付が4日毎に新しい倉庫が必要となるほどの供給過剰で、ビルや教会まで倉庫として使用してもなお場所が足りないため。今週初め、寄付された物品搬入に同行した記者は、荷物の受入先が決まるまで、2時間半待たされたという。
 「善意の品はサイズや用途別に仕分けしなければならないし、食料は、薬や服、靴や清掃用品、衛生用品から離れた場所での保管が必要。それなのに、赤十字の各支部に出向いて分別作業をしている人の数は本当に少ない」と、災害初日からバイシャダ・フルミネンセのサンジョアン・デ・メリチ教会でボランティアをしているアンドレア・ノゲイラさんはいう。
 彼女によると、寄付された品を被災地に届けるためのトラックは毎日何台もやって来る。「男性用の服や靴は女性用とは別に袋詰めされ、食べ物や飲み物、衛生用品なども分別して送られている」と説明した。
 リオ州赤十字の管理者のマルコス・バストス・デ・アモリン氏は「私達は毎日相当量の品を送り出していますが、届く品が多すぎて、外部の人には品物を貯蔵しているだけに見える事でしょう。これだけ供給過剰になれば、横流しも簡単に起きますよ」と話した。
 また、リオ州保健局健康管理部によれば、2日までに、ノヴァ・フリブルゴで26人、テレゾポリスで2人、合計28人のレプトスピラ症感染が確認されている。同管理部のヘレン・ミヤモト次長によれば、レプトスピラ症の流行開始というのはまだ早いが、現地の担当者達は感染の可能性がある患者の早期発見に努めているという。
 ボン・ジャルジン市では2日、サンミゲウ地区とセントロ間の交通確保のため、軍による3つ目の橋の仮設が行われた。被災地全体で壊れた橋は185あるが、本格的な橋再建は各自治体の責任下で行われる予定だ。
 また、2日には科学技術相が、国立宇宙調査研究院(Inpe)提供の災害前後の被災地の衛星写真を公開。警告システム開発用の衛星写真は、ブラジル史上最大の自然災害(死者872人、行方不明427人)となった悲劇の原因を解析中のリオ州防災局にも送られた。防災局の報告書は来月中にまとめられる予定だ。

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