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ニッケイ新聞 2011年2月4日付け

 2005年に静岡県浜松市でレストラン店主が殺害され売上金を奪われた事件で、静岡地検は2日、強盗殺人容疑で県警が書類送検した日系ブラジル人ウンベルト・ジョゼ・ハジメ・アルバレンガ容疑者(39)を起訴猶予処分とした。同容疑者はブラジルの代理処罰(国外犯処罰)で、2010年6月に最高裁で禁錮34年5月が確定しており、ブラジル憲法が犯罪者の他国への引渡しを禁じていることから日本で刑事裁判を行うのが困難と判断したため。静岡新聞によれば、店主の男性の妻は代理人を通じ、国外での裁判の内容・結果について説明がなかったことに触れ、「被害者に説明される制度の必要性を感じた」と要望している。
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 5月に創立50周年を祝う茨城県人会。式典、記念書画展のほか、50周年記念誌も発行する予定で、年内の完成に向けて現在準備を進めている。15万レアル程度の費用は母県の補助(予定)、会員らの寄付で捻出する考え。250ページ、800冊程度の発行を予定しているそうだ。
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 「先生覚えていますか?」—。日本語教師養成講座では、10年余の時を超えた出会いがあった。本田秀子講師と受講生の仲栄真由美オリビアさんは、サンベルナルド・ド・カンポ文協の日語学校で絵画の先生と生徒だった。会ったのは数回だが、仲栄真さんははっきりと覚えていた。教え子が今、教師の道を歩もうとしている、「嬉しいです、教師をやってよかったと思う時」と本田講師は目を細めた。