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リオ市=C・デ・サンバで大火災=3チームの山車や衣装焼失=カーニバル開催は可能か

ニッケイ新聞 2011年2月8日付け

 7日朝7時過ぎ、リオ市南部のシダーデ・デ・サンバ(全スペシャル・チームの山車制作倉庫を集めた地区)で大規模な火災が発生し、リオのカーニバルで使用されるはずだった山車や衣装焼失という事態が起きた。
 現場には39台の消防車と約120人の消防士が出動。火災は午前11時頃コントロールされたが、付近の建物や倉庫への延焼を防ぐため、立ち入り禁止となった。
 火は倉庫内にあった木やプラスチック、発泡チロールなどの可燃性物質のせいで急速に広まり、消火活動を困難にした。
 消防のアレシャンドレ・ホッシャ中佐によると、シダーデ・デ・サンバは安全基準にそって建設されており、消防署の検査も毎年行われていたが、常に複雑な要因があり、100%の安全確保な不可能という。
 リオデジャネイロサンバ学校独立リーグ(Liesa)役員のヴィセンテ・タトリ氏によると、被害にあったのはLiesaと、サンバチームのポルテーラ、ウニオン・ダ・イーリャ・ド・ゴヴェルナドールとグランデ・リオが入っていた建物だ。
 エドゥアルド・パエス市長は、TV番組の電話インタビューに対し、リオのカーニバルの中止や被害にあったサンバチームの出場できないということは考えてないと話し、「明らかに障害はあるが、完全なサポートと支援を市役所から提供する」と述べ、今週中にもシダーデ・デ・サンバの再建を開始する意向だと話した。
 Liesa会長のジョルジ・カスタニェイラ氏は、火元はまだ不明と述べた上で、1階部分は山車を作るため、2階や3階部分は山車の彫刻や衣装を作る場所となっていたと説明した。
 衣装作りを少しでも進めようと午前3時半まで働いていたグランデ・リオのサイモン・ガルシア氏(26)は、疲れのため、現場で眠ってしまった。「7時過ぎに目覚めたら周りが火で包まれており、テレビの記者がグランデ・リオ付近が一番燃え盛っていると言った時には慌てて逃げようとしたが、階段を降りることが出来ず、絶望して4階から山車の上に飛び降りた」と話した。
 また、ウニオン・ダ・イーリャのアジソン・アマゾナス氏(33)は、携帯電話の明かりを使って脱出することが出来たと話した。「黒煙が頭の上に来た時には、もう助からないと思った。何も見えず、携帯の明かりを頼りに階段を探して、下りたが、爆発音を聞いたときには無我夢中で走った」と話した。
 現場からは大量に煙を吸って中毒症状を起こした男性1人も消防によって救助されたが、命に別状はないという。
 被害総額は800万レアルに上ると見られ、7日夜、Liesaの呼びかけで被害チームへの支援について話合いが持たれることになっている。