インフレ高進の懸念消えず=8月には目標上限突破か=1月は食品と交通費が圧力=サンパウロ市地下鉄も9%超値上げ
ニッケイ新聞 2011年2月10日付け
地理統計院(IBGE)が8日、1月の政府公認のインフレ指数IPCAは、2005年4月以降最高の0・83%だったと発表したと9日付伯字紙が報じた。IPCAは2010年11月にも0・83%を記録したものの、12月には0・63%に下がっていたのが再上昇しており、インフレは当面続くとの見方がより強まった。
中銀が預金準備率や基本金利(Selic)引上げなどの対策をとっているにもかかわらず、1月のIPCAが高止まりし、12カ月累積で5・99%に達した事は、8月には12カ月累積の指数が政府目標上限の6・5%突破との見方まで生じさせている。
インフレ高進の2大圧力となったのは、食品と交通費で、飲み物も含んだ食品類が1・16%、交通費が1・55%の上昇。1月のインフレ上昇の67%は、この2項目の値上がりが原因だ。
マンテガ財相は、授業料や交通費が値上がりする1月のインフレ上昇は季節的要因が大きく、今後は次第に沈静化するため、目標上限突破はないとの見解を示したが、市場では、2月のIPCAも学用品や授業料の値上がりなど、教育費を中心に0・8〜0・9%上昇するとの見方が強い。
1月の最大のインフレ圧力となった交通費の値上がりは、4・13%上昇した市内バス運賃の影響が大きく、11%以上調整のサンパウロ市始め、ベロ・オリゾンテ、レシフェ、サルバドールでの値上がりが響いたという。
交通費については、サンパウロ市地下鉄が13日に9・43%調整され2・90レアルに値上がり(詳細別記事)など、2月も引き続きインフレ圧力となる可能性が高い。
一方の食品は、雨の影響を受け易い野菜類の値上がりが目立ち、リオ州では他地域を上回る1・86%の上昇を記録。中でも値上りが激しかったのはトマト27・1%や人参22・32%、葉野菜15・57%など。1月同様、IPCAが0・83%上昇した昨年11月の食品値上りは2・22%だった事から見れば食品の値上がりはやや沈静化しているが、食品と燃料を除いた場合のインフレ率0・76%という数字は全般的な価格上昇継続を意味している。
インフレ高進の背景には、経済活動の活性化や所得向上、コモディティの国際価格上昇など様々な要素があり、一朝一夕で沈静化させるのは困難だ。市場関係者の間でIPCAが政府目標の4・5%に戻るのは早くても2012年以降との見方が出始めたのもそのためで、基本金利は年内に現行の11・25%から12・25〜13%に引上げとの予想も出ている。