ニッケイ新聞 2011年2月17日付け
リオ市南部ガーヴェアにあるミゲウ・コート病院前の歩道で15日朝、バスから降りた妊娠9カ月の女性が、男児を産み落とした。「子供がもう下りて来てる! 誰か受け止めて」との叫び声を聞き、駆けつけようとした別の妊婦は、立ち姿の状態で文字通り産み落とされた赤ちゃんが頭から歩道に落ちたのを見て気も動転。通報で飛んで来た消防士が車椅子で母親と男児を病院内に運び、診察を受けたところ、母子共に無事で、後遺症の心配もないという。
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今年の暑さは例年以上? サンパウロ市住民は暑さを避けるため、ベランダなどで寝ているなどという報道が続いていたが、サンパウロ州海岸部のサントス市では11日午後、エアコンなどの設備のない部屋で仕事をしている公務員約250人が、抗議の意味で業務をボイコットしたという。特にひどいのは、エアコンはおろか、窓さえ無い部屋で業務を行っているという国家衛生監督庁(ANVISA)支部。職員達は、午前中の8時から12時までと、午後6時以降しか働かない事にしたという。扇風機さえ不要だった時代の記憶は…。
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最近は報道も途絶えたかに見えたリオ州山間部の水害被災地で、死者総数は900人を超えたと15日付サイトに出た。行方不明者も400人以上、避難所や親戚宅などで暮らす人もまだ3万5千人以上いるという。