ニッケイ新聞 2011年2月18日付け
16日の午後、サンパウロ市を襲った豪雨で再び23・デ・マイオ大通りが洪水の被害にあったと17日付アゴーラ紙が報じた。
16時頃降り始めた雨は2時間余りで2月の予想降水量の38・7%に達し、市内全域で被害が出た。市内の洪水個所は合計69カ所に上り、30カ所が通行不能となった。
被害が大きかったのは、市内北部と南部を繋ぐ主要道路、23・デ・マイオ大通りのイビラプエラ公園付近で、ルーベン・ベルタ大通りを含む周辺全域に障害が生じた。
23・デ・マイオ大通りのジェネラウ・マルコンデス・サウガード橋付近では、車を置き去りにして避難する人たちが続出。洪水で流されないよう、中央分離帯の石垣の上に登る人もいた。
また、パウリスタ都電公社(CPTM)の12番線(サフィア線)では、電気供給システムに雷が落ち、エンジェネイロ・ゴウラール駅とタトゥアペ駅間で一時運転が止まった。
アクリマソン公園内の池も豪雨により溢れ出し、公園の一部などが浸水した。
池の水量を調整するために設置された排水口は余りの水圧に耐えきれず、雨水は公園内のサッカー場や周辺地域まで溢れ返った。
公園のそばに住むブルーノ・アウヴェス・バチスタさん(32)は、「大きな波がどこからともなく出てきて、津波のように全てをのみこんだ」と話しており、浸水騒ぎや塀が壊れるという被害も出た。
2年前、同公園では排水設備の故障で池の水が一気に流れ出し、底の汚泥まで露出、魚や水鳥を移動させなくてはならなくなるという事故も起きている。