ニッケイ新聞 2011年3月3日付け
今回の来伯目的であったブラジルとの交流事業について防衛大学の五百頭旗校長は、防大学生らが中心に毎年に開催する国際会議ICCへの参加も促し、短期留学の実施を視野にいれているという。「世界を知らずして、何が防衛だ。相手を知り己を知らば」と生徒の前でよく話し国際化に取り組む。第2外国語は充実するが、スペイン語、ポ語は無く講師を公募する考えという。さらに今後は地域研究にラテンアメリカも加わる予定という。何故今なのか? との質問に対し「この地域は平和だったから遅くなった」と説明していた。
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6日に開かれる沖縄芸能イベント「さんしんの日」。母県では平日でも必ず3月4日に開催されており、毎年ブラジルからも知念直義実行委員長らが電話で参加している。今年は4日(伯時間)午前8時からビラ・カロン支部の会館で、野村流古典音楽保存会の人たちが演奏する予定だとか。さらに今年からは、これまでのラジオ放送に加え、初めてテレビでも放映されるという。知念委員長はテレビの方でも出演依頼を受けたが、「朝4時ということで」、さすがに遠慮したそうだ。
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東京農大会北伯分会がこのほど、IBAMAから許可を受けたアマゾンの木材で看板を作り、日本の母校に贈るそうだ。縦横140×40センチメートル。トメアスーの製材所で処理し、乾燥させた後、ブラジル支部から母校へ寄贈するという。戦前から関わりの深い農大とアマゾン。そこで育った木が母校の一部になるというのは意義深い話だ。農大とアマゾンの関係は新しい展開を迎えそうで、昨年外務省の招聘で訪日した沼沢末雄アマゾニア連邦農牧大学長が農大で講演した際、今年60周年を祝う同大の式典への参加を要請。農大側も意欲を見せており、将来的には友好提携を結ぶ可能性もあるとか。