ニッケイ新聞 2011年3月5日付け
2日に行われたサッカーのブラジル杯の対コメルシアウ戦で4点を決めた、パルメイラスのカルロス・アドリアノ・デ・ソウザ・クルス選手が、次のゴールでは変わった祝い方をすると発言したことを4日付アゴーラ紙が報じた。
ここ最後の3試合で6点を決め、今大会のチーム内得点王となった同選手は、ゴールをした際のダンスでも有名になり、アドリアノ・マイケル・ジャクソンと呼ばれるようになった。
そのパルメイラスのマイケル・ジャクソンが、次回のゴールでは監督のルイス・フェリペ・スコラーリ(フェリポン)と一緒に踊り祝うことを約束した。
アドリアノ選手は、〃フェリポンのダンス〃をすると話し、「振り付けは簡単。最初に片腕を上げ、続いて反対側も上げ、あとは上で両方を振るだけ。監督席まで行き、彼の横で一緒に踊りたい」と述べた。
アドリアノ選手が指摘した〃フェリポンのダンス〃とは、2009年9月にウズベキスタンで起きたことを指しており、当時、ブニョドコルの監督だったフェリポンは、伝統的な衣装を着て踊り祝った。
フェリポンは、アドリアノ選手が1試合で3点を入れ、ハット・トリックを達成したら、踊ることを約束していたが、アドリアノ選手が4点も入れたのを見て、踊らされる前に逃げた。
このところ、クラブ理事とのやり取りで渋面が続いていたフェリポンだが、報道陣からの質問にはユーモアを示し、「私は、アドリアノが1試合で3点決めたら踊ると約束したが、彼は4点も決めてしまった。踊りはまた次にしよう」と笑みを浮かべながら話した。
昨年はバイア州2部リーグに所属していたアドリアノ選手は、背番号9を着るには未熟といわれ、19番を着用しているが、今後が楽しみな逸材の一人だ。
2日の対コメルシアウ戦5対1の勝利で、ブラジル杯第二段階(32強)進出を決めたパルメイラスの次回のブラジル杯対戦相手はウベラバだが、パルメイラスファンやアドリアノ選手の支援者にとっては、本日5日のサンパウロ州選手権対サントアンドレ戦で〃フェリポンの踊り〃が披露されるか否かも楽しみの一つだ。