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女児足切断は医療ミス?=医師協議会が調査を開始
ニッケイ新聞 2011年3月12日付け
10日、リオ州地方医師協議会は、手術中に火傷を負って足を切断することになった生後19日の女児の件に対し、調査のための審議会を開き、事情聴取などを開始したと、11日付エスタード紙が報じた。
カミレ・ヴィトリア・ド・ナシメントちゃんは水無脳症(頭蓋内に脳脊髄液が過量にたまることにより、脳そのものが圧迫を受けたり頭蓋内の圧が高くなったりする病気)の治療のため、1日に頭にたまっていた髄液をチューブで抜く手術を行った。
母親のカレン・ド・ナシメントさん(20歳)によれば、医者からは、カミレちゃんの手術中、電気メスのプレートが乳児の足の上に落ちて火傷したと説明されたが、火傷の程度については説明されていなかった。
ところが、火傷は思いのほか重症で、血液循環に問題が生じていることが判明した4日に専門医が右足を切断することを進言し、病院側は7日に手術を行った。
片足を失った我が子の姿に涙するカレンさんと祖母には、毎日1時間かけて病院に来るためのバス代として40レアルの支援があったのみ。
リオ州地方医師協議会は、今回の件は医療ミスの可能性があると見てカルテなどの医療記録を請求しており、病院内の検査も行う。同協議会によると、ミスと判明した場合の刑は警告から医師登録取り消しまであり、処分内容は国の医療議会によって決められる。
病院は事故の原因解明のための内部調査を始めており、市民警察でも関係のある医師から事情聴取を始めた。