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東北・太平洋沖地震=コロニア挙げ、支援キャンペーンを=伯メディアが異例の取材=文協、県連で義捐金受け付け

ニッケイ新聞 2011年3月12日付け

 続々と増え続ける被害者数と不通の電話——。日本に家族を持つコロニアからも不安の声が聞こえている。宮城、岩手を中心とした東北地方の未曾有の地震災害を受け、ブラジルのメディアがリベルダーデでテレビ中継、岩手、宮城県人会を取材するなど異例の報道を行っている。文協、県連、援協、日文連、ブラジル日本商工会議所をあわせた5団体で義捐金のための口座を開設、コロニアを挙げた支援キャンペーンを張ることを確認した。なお文協、県連事務局でも義捐金を受け付けている。

 11日午前には、TVグローボ、TVレコルジ、ラジオ・バンデイランテスのメディア陣がリベルダーデ広場で取材活動を行なった。
 山下譲二文協副会長、与儀昭雄県連会長が対応、日系社会として支援キャンペーンを行なうことを発表、「日本の防災システムは強固なもの。家族が日本にいる人は、連絡ができないかも知れないが落ち着いて行動してほしい」などと訴えた。
 山下副会長は、「すでに地方文協から『コロニアとして何かすべき』との連絡があった。メールなどで義捐金の送付方法を伝えるなど、連絡を密にしていきたい」と文協の役割を確認するように話した。
 文協、県連、援協は同日午後に緊急会議を開き、日本政府に日系社会を代表してお見舞いのメッセージを送ることを決めたほか、口座を開設する手続きを始めた。
 与儀県連会長は、「11日中には無理かもしれないが、来週には発表できると思う。ニュースを見るたび被害が大きくなっており、心配だ」と表情を曇らせていた。