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日本に届け!コロニアの声=「国挙げて救援に全力を」

ニッケイ新聞 2011年3月16日付け

 「津波の映像にビックリした」「日本ですらあんな被害が出るんだから・・・」「とにかく気の毒、可哀想」などコロニアからは東日本大震災に同情する声が数え切れないほど上がっている。日系団体代表者ではなく、市井の人の声をひろってみた。
 母方の祖父母が福島県出身という影山博美さん(72、二世)=サンパウロ市在住=は「日本のような国でさえ、あれだけの人が死んだということにまず驚いた。特に南三陸町の惨状などは言葉にならない」と声を落としつつも、「菅首相もケンカをしている場合ではない。国を挙げて救助と復興に全力を注いで欲しい」と釘を刺した。
 ガルボン・ブエノ街で鮮魚店を経営する三木総三郎さん(77、群馬)も「あまりに酷い。気の毒、可愛そう。自然災害の怖さを心底感じた」と第一声。さらに「なんとしても元通りになるよう、政府は徹底的に被災地を援助してほしい。我々はブラジルにいて何もできないことが歯がゆいが、日本が元通りになるよう頑張って欲しい」と力を込めた。
 グリセリオ街のフェイラでバタタ販売をする板垣徳雄さん(73、二世)=サンパウロ市=は「あんな映像は始めてみた。とくにかくビックリした」と津波の感想を語る。「すぐに日本に働きに行っている親戚には連絡をとったが、みな大丈夫だったのでホッとした」という。
 そのバラッカで手伝いをする萩原トシタカ・ウィリアンさん(35、三世)は4カ月前に日本就労から帰ってきたばかり。主に島根県、長野県などで10年余り働いたが、金融危機後の不況に圧されるように帰伯していた。「日本には友達が一杯いる。とっても心配だ。震度4ぐらいなら何回も体験したが、今回のはけた違いだ」とのべ、「この地震でまた日本が不景気になるな。景気が良くなったら日本に戻りたいと思っていたのに・・・」とつぶやいた。