ブラジル国内ニュース(アーカイブ)
原発周辺から26人退避=15人は行方がわからず
ニッケイ新聞 2011年3月17日付け
【既報関連】福島第1原発周辺のブラジル人を退避させるため、15日に現地に向かったバス2台は、福島と仙台周辺に居たブラジル人ら37人を連れて16日に東京に着いたが、原発周辺に居ると思われていたブラジル人15人は消息不明とアントニオ・カルロス・C・ダ・ロッシャ駐日大使が発表した。
16日付G1サイトによると、埼玉在住の斉藤ヴァルテルさんの指揮で現地に向かったのは、バス2台と食料などを積んだトラック、伴走用の自家用車1台。大使館からの指示で燃料補給や道路の通行にも便宜がはかられ、仙台、福島、郡山の3市から、ブラジル人26人と日本人4人、ベンガル人6人、ネパール人1人が東京に退避した。
放射能汚染の事を考えると二の足を踏んだ斉藤さんは、誰かがやらねばと勇を鼓して現地に向かったが、原発周辺地域に居ると考えられていたブラジル人15人については、災害に巻き込まれたのか、既に現地を離れたのかさえわからない。
大使館では現地に残っているブラジル人もまだ居るというが、行方不明となっている15人の捜索を誰がいつ行うかは未定。
退避した人々は一様に、地震や津波の恐ろしさに驚き、放射能汚染の危険におののいており、出来るだけ早くブラジルに戻りたいと言っている人もいるという。