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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2011年3月17日付け

 国難といっていい東日本大震災。世界中の著名人のメッセージや大型寄付、学生らによる街頭募金活動などが、明らかになる被害状況とともに伝わってくる。中国、韓国しかり。普段は火花散る日本近海あたりにもニッポンガンバレの渦が見えるようだ▼コロニアも頑張る。15日には文協、県連、援協が義捐金用口座を開設。各県人やアマゾン、リオ、パラナでも募金活動が始まった。しかしー。好意に乗じた詐欺行為が日本ではすでに起きている。文協が注意を呼びかけるようだが口座を一本化できていればーとも思う▼26、7日にリベルダーデ広場で某団体が慈善イベントの開催を検討中。サンパウロ市に求める使用許可に対し、反対する団体があるとか。団体関係者の個人的確執もあるというから話はややこしい。そういう低い次元はひょいと乗り越えて欲しいものだ▼今日17日には文協大講堂で午前10時から、宮城県人会館では被害の甚大な岩手、福島と合同で午後6時から追悼ミサを行なう。あの近距離で、だ。某会長はつれない。「文協からはいまだに一本の電話もない。最初から常識もまとめ役も期待してないけど」。緊急事態だ。行き違いはある。しかし、あまりにまとまりがなさ過ぎると思うのはコラム子だけか▼文協を含む日系5団体は総領事を通し日本政府へお見舞い状、返信も受け取っている。〃公務〃は果たしたわけだが、伯メディアに大見得切った支援キャンペーンの具体案は出ていない。奇しくも木多喜八郎会長、地震発生日である11日に帰国。連日会議で大変だが、2選目を狙うなら、ここはリーダーシップを発揮すべき場面だろう。(剛)