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ニッケイ新聞 2011年3月24日付け

 今回の東日本巨大地震で大きな被害を受けた宮城、岩手、福島からは171人のコチア青年が移住した。多くは内陸部で農業を営んでいるため、津波による被害を受けたケースは少なかったようだ。コチア青年の間では今回の寄付のほかにも、ブラジリア在住の青年らによる募金活動が始まっているという。白旗会長の地元イビウナ文協でも募金を行っているそうだ。
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 グローボTV局で新しく始まった夜7時台のノベーラMorde e Assopraは日本を舞台にしている。昨年末に東京などで収録し、アンドロイドの製造方法を教える博士役で奥田瑛二なども出演している。この主人公等は、まるで今回のことを予知していたかのように、大地震が起きてブラジルに帰る筋書きになっていることで話題を呼んでいる。同番組サイトには「不幸な一致」と書かれており、「地震のシーンはスタジオ内で撮影された」という。米国、イタリア、インド、アラブなどがノベーラの舞台としては定番。せっかく日本に関係した物語なだけに、あまりに荒唐無稽なストーリーや登場人物だと興ざめだが、大ヒットして欲しいものだ。
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 サンパウロの文協、宮城県人会館で東日本大震災犠牲者の追悼ミサ・法要が営まれた17日、米国ロサンゼルスのリトルトーキョーでも追悼の式典が行なわれた。共同通信によれば式典は日米文化会館が主催し、数百人が参列したという。仏教や神道、キリスト教などの宗教指導者がろうそくをともしたり、聖書の一節を読み上げたりして犠牲者を追悼。参列者が焼香した。市長は「がれきの中で日本人が見せている勇気と復興への意気込みに感銘を受けた」と述べ、伊原純一ロサンゼルス総領事は「世界の皆さんから支援してもらい、勇気づけられている。時間はかかっても日本は必ずこの困難を乗り越える」と復興を誓ったという。