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中西部=農業で経済が急成長=家庭の購買力も大きく変化

ニッケイ新聞 2011年3月29日付け

 中西部の経済成長が2010年には前年比18%に達し、国内で最高を記録したと27日付エスタード紙が報じた。
 中西部では、農業からの収入に工業化が組み合わさり、新しい消費のエルドラード(黄金郷)が形成されてきている。衛生用品から家や車、食べ物などの購入の急速な拡大や家庭所得の向上などは、企業の注意を引き、地域への投資を集めている。
 マット・グロッソ州やマット・グロッソ・ド・スル州、ゴイアス州と連邦直轄区(ブラジリア)は別の地域に比べ、2010年に食品の購入などによって、大幅な支出の増加を記録したと、Worldpanelの調査が明らかにした。
 調査は、ブラジル国内の8200家庭の消費を毎週参照したもので、中西部の2010年の家庭支出は、65品目において、前年比で18%成長している。これは、国内の平均10・4%を上回り、地域別で最大の変化を見せた。
 また、中西部の消費者がスーパーなどで1回に使う金額の平均16・01レアルは、ブラジル平均の13・96レアルと、2つの主な消費者市場(グランデ・サンパウロの12・25レアルとサンパウロ州内陸部の14・76レアル)の購買額を超えた。国内最大の購買額は南部の22・35レアル。
 しかも、中西部の家庭では出費が増えたにも関わらず、所得が出費を7%上回り、バランスの取れた形となっている。
 こういった中西部の成長は、大豆やとうもろこし、綿や米の栽培によるもので、これらの農産品やその加工品の価格が国際市場で値上がりしたことによってより大きな収入がもたらされている。